永住権とは、外国人に日本で無期限に在留する権利を与える制度です。永住権を取得した外国人は「永住者」と呼ばれます。永住者は在留期間の制限がなく、完全な就労自由を享受でき、日本人と同じように日本で安定した生活を送ることができます。永住権は非常に大きなメリットがありますが、審査は非常に厳格です。永住権の審査権は法務大臣に専属しており、審査基準も厳密です。入国管理局は、入国以来の全ての在留記録を確認します。

取得条件

・品行善良（行動規範が良好であること）
申請者は良好な品行を有している必要があります。過去に日本の法令に違反した記録（入管法違反や交通法規違反など）がある場合、原則として申請資格はありません。

・独立して生計を維持できる能力（生計の安定性）
申請者は独立して生活を維持できる資産または技能を有している必要があります。
「独立して生計を維持」とは、配偶者や子どもなど扶養家族を含めた家庭全体の生計を基準に判断されます。
収入基準：一般的には家庭年収が300万円以上あることが望ましく、経済的安定性を証明することが推奨されます。

在留年数：原則として日本に連続して10年以上在留し、そのうち少なくとも5年以上は就労ビザまたは居住系ビザを保持していること。
・ビザの状態：現行の在留資格で最長の在留期間（例：3年、5年）のビザを保持していること。
・公共義務の履行：刑事罰（懲役や罰金など）を受けたことがなく、すべての納税、年金納付、書類提出などの公共義務を確実に履行していること。

基本的には在留10年が条件ですが、特定の申請者については在留年数の要件が緩和されます。

特例カテゴリ

• 日本人、永住者、または特別永住者の配偶者

  継続して婚姻が3年以上あり、日本で連続1年以上在留していること。

• 日本人、永住者、または特別永住者の子ども

  日本で連続1年以上在留していること。

• 定住者

  定住者として連続5年以上在留していること。

• 高度専門職ビザ保持者

  当該ビザで3年以上在留し、ポイントが70点以上、または1年以上在留し、ポイントが80点以上であること。

※特例免除：日本人、永住者、または特別永住者の配偶者や子どもは、「品行善良」と「独立生計能力」の要件は適用されません。